可視化してようやく気づく
2026/05/08
「こんなにあったんやなぁ…」
母が、ぽつりとつぶやきました。
実家のキッチンの断捨離。
リフォームを控えて、
収納の中をほぼ空にするのが
今日の目的でした。
もちろん、全部出して。
私は、母が必要なモノを選ぶ作業の
サポートをしました。
長年しまい込まれていたモノを
ひとつひとつ見ていくと
自分がどれだけの量を持っていたのか、
初めて見えるのですね。
今日も、始めるまでが長かった。
庭の掃除をしたり、
ご飯の支度をしたり、
仏前でお経をあげたり。
いつもの流れを優先しましたが
普段していない
「モノと向き合う」体制には、
なかなか入れないのです。
ようやく始まっても、
長年使っていないだろうモノに
「使う」
と言う母。
選ぶ作業、
その一つひとつに、
時間がかかります。
収納スペースから全部出して、
床やテーブルに並べて、
母が選んだモノのうち
汚れているものはきれいに洗ったり
磨いたりしていました。
モノを外に出して並べ
わかりやすく見せると
少しずつ母に変化が起きました。
調味料だけでも、
酢が6本、麺つゆが4本。
これだけあるよ、と見せたら
「これからは、米酢だけでいいかな」
と母。
「ないと思って買ってしまう」
のだそうです。
モノを通して
自分の行動を振り返っていました。
そして、
こんなにたくさんは要らない
と思ったようです。
見えていなかったものが、
見えるようになった
ということでしょうか。
心の中も。
途中で、母は
「疲れた」「頭が痛い」
と言い出しました。
体が、気持ちが、
拒否しているようにも見えました。
母は、疲れたと言いながら、
最後までやりきりました。
作業が終わったあと、
もう一度、母が言いました。
「こんなに持ってたんやな」
その言葉が、
今日いちばん心に残りました。
モノの量に”気づく”こと。
それが、すべての始まりなのだと
改めて感じました。
気づかなければ変化は起こりませんから。
母の様子を見ていて
「変わりたくない」気持ちと
「このままでは嫌だ」という気持ちの
せめぎ合いのような感じもしました。
葛藤ですね。
モノを手放せたら
その葛藤も消えるのに…
と思いながら、
私は、母の気持ちを
応援するしかありません。
きっと今日は、
よく眠れるのではないかと思います。
少しの疲れと、
少しの前進とともに。
月曜日のリフォーム工事
スムーズにできますように。
帰りの車窓からの紀ノ川
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オフィス空(義永直巳)
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